スリランカはアジアゾウの重要な生息地であり、彼らを間近で見ることができる最高の場所の一つがピンナワラの象の孤児院(Pinnawala Elephant Orphanage)です。
1975年に設立されたこの施設は、孤児、捨てられた、負傷した象の保護施設でありながら、90頭以上のゾウが飼育されており、人気の観光地になっています。
この記事では、ピンナワラの象の孤児院の紹介と、日本からの行き方、楽しみ方を探っていきます。
- 自然の中に暮らすゾウの群れを見てみたい人
- スリランカのおすすめ観光スポットを知りたい人
- ピンナワラの象の孤児院への行き方・楽しみ方を知りたい人
ピンナワラの象の孤児院(Pinnawala Elephant Orphanage)とは?
ピンナワラの象の孤児院はどんな施設?
親を亡くしたり、はぐれてしまった小ゾウや、怪我をしたゾウを保護・治療している施設です。90頭ほどのゾウが暮らしており、たくさんのゾウに直近で会うことができると、人気の観光スポットになっています。
Pinnawala Elephant Orphanage (PEO) ; just as the name suggests holds a unique disposition in the ex-situ animal care. It’s success and fame has travelled not just within the country but throughout the world to an extent where Pinnawala synonymous with the Sri Lankan Elephant.
翻訳:ピンナワラ象の孤児院(Pinnawala Elephant Orphanage:PEO)は、その名の通り、人工飼育のユニークな施設です。その成功と名声は国内のみならず世界中に広がり、ピンナワラはスリランカ象の代名詞となっている。
出典:Pinnawala Elephant OrphanageのHP
Currently being a home to 93 elephants
翻訳:現在93頭のゾウが飼育されている。
出典:Pinnawala Elephant OrphanageのHP
ピンナワラの象の孤児院はどこにあるの?
スリランカの南・西部に位置し、近くの都市にはキャンディがあります。国際空港があるコロンボからは、車で約2時間の距離にあります。
ピンナワラの象の孤児院の入場料と営業時間は?
入場料と営業時間は、次のとおりです。大人でUS$15なので、為替レートにもよりますが、日本円で2,000円ほどです(2023年7月現在)。最新の情報は、施設のHPから確認しましょう。
入場料:大人 | US$. 15.00 |
入場料:子ども(3 – 12歳) | US$. 07.50 |
営業時間 | 毎日8時30分から17時30分まで |
スリランカはどんなところ?
スリランカの一般情報
正式名称は、スリランカ民主社会主義共和国(Democratic Socialist Republic of Sri Lanka)で、インドの南に位置するセイロン島が主な国土です。首都はスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテですが、最大の都市はコロンボです。国際空港もコロンボにあります。
公用語は、公用語(シンハラ語、タミル語)ですが観光地では英語が通じることがほとんどです。通貨はスリランカ・ルピーで、1スリランカ・ルピー = 0.46円 (※2023年7月現在)です。
出典:外務省HP
面積 6万5,610平方キロメートル(北海道の約0.8倍) 人口 約2,216万人 宗教 仏教徒(70.1%)
ヒンドゥ教徒(12.6%)
イスラム教徒(9.7%)
キリスト教徒(7.6%)
※一部地域を除く値民族 シンハラ人(74.9%)
タミル人(15.3%)
スリランカ・ムーア人(9.3%)
※一部地域を除く値スリランカの一般情報
日本からスリランカへの行き方は?
2023年7月現在、日本からは成田から最大都市コロンボまで、JAL/スリランカ航空による週3回(火・木・土)の直行便があります。直行便で、9時間20分の空の旅です。
出発地(空港) | 到着地(空港) | 飛行時間(目安) |
---|---|---|
NRT:成田国際空港 | CMB:コロンボ バンダラナイケ国際空港 | 9時間20分 |
スリランカの見どころ・楽しみ方は?
スリランカには、「古代都市シギリヤ」や「シンハラジャ森林保護区」などの世界遺産をはじめ多くの見どころがあります。また、日本でもブームとなったスリランカカレーや、お土産にセイロンティー(紅茶)など食でも楽しめます。アーユルヴェーダの治療・施術を受けられる本格的な施設も多くあり、ウェルネスツーリズムや癒し旅としてもおすすめです。
私がスリランカを訪れた際は、到着後翌日に「ピンナワラの象の孤児院」を訪れたあとは、5日間アーユルヴェーダの施設にお籠もりし、ヨガとアーユルヴェーダで心と身体をリセットしました。
ピンナワラの象の孤児院にたくさんのゾウさんに会いに行こう!
ピンナワラの象の孤児院への行き方は主に3つ!
日本からのツアーに参加
最も安心で簡単な方法は、日本からのツアーに参加する方法です。日本人添乗員同行のツアーだと、飛行機の搭乗や空港での入管手続きからお手伝いしてくれるので、海外旅行に慣れていない方や初めての国で不安がある方も、安心して楽しめます。
おすすめの観光スポットを効率的に訪れることができることもメリットです。また、現地を知り尽くした方がガイドしてくれるので、食事やお土産などの下調べもそこそこだったとしても楽しめるので、準備時間が短く、時短にもなります。
何度海外に行っても、戸惑ったり混乱してしまうことが、その国のマナーや風習、観光地での注意事項です。日本では問題ない行動でも、その国では失礼にあたる行動だったり・・・なんてこともあるのが難しいです。そういったマナーなどもガイドさんが教えてくれるのは本当にありがたいです。
ツアーに参加して訪れたい場合は、「ピンナワラの象の孤児院 ツアー」などで検索してみましょう。
主要都市からの現地ツアーに参加
滞在日数や滞在期間の過ごし方を、アレンジして楽しみたい方にはおすすめです。例えば、1日目は観光して、2~3日目はリゾートホテルやホテル周辺でゆっくり過ごして、4日目は観光・・・など、自分のペースで、自分がしたいことを楽しみたい場合、1日目と4日目だけ行きたいツアーに申し込むといったことができます。
いろいろな種類のツアーがあるので、行きたい場所が複数あって、それら効率良く回れるツアーがあれば、1つ1つの場所や行き方を調べたりする手間が省けるので楽に楽しめます。また、ホテルまで送迎してもらえるツアーであれば、慣れない土地で集合場所まで行く必要もなく、安心です。
人気の観光地だと「日本語ガイド付き」ツアーも多くあります。英語が苦手な方、施設の説明などをしっかり聞きたい方は日本語ガイド付きツアーがおすすめです。
現地ツアーに参加したい場合は、「ピンナワラの象の孤児院 ツアー」「スリランカ ゾウ ツアー」などで検索してみましょう。
車をチャーターして行く
滞在時間や訪れる場所を自由に決めることができるので、行きたい場所が決まっていて、パッケージツアーでは物足りない方などにはおすすめです。また、参加人数ではなく車台数での予約だと、4名など複数で行く場合は費用が安く抑えられる場合もあります。
日本語を話せるドライバーを選べる場合もあります。通常、日本語を話せるドライバーの場合、費用はやや高くなります。日本語を話せないドライバーの場合でも、英語は通じることが多いです(絶対ではありませんので、予約時に確認しておきましょう)。予約時に行きたい場所やスケジュールを伝えておくとともに、行きたい場所などを英訳したメモを用意しておくとスムーズです。
レンタカーで自分で運転する方法もありますが、その国の交通ルールや慣習も知っておく必要があります。また、治安や道路事情などを把握し、安全な道を選ぶ必要があります。観光客が判断することは難しいので、費用はかかりますが、土地勘のある信頼できるドライバーに任せた方が安全です。
なお、国際免許証をもっているだけでは、スリランカでは運転できません。
スリランカ及び日本は共に1949年にジュネーブにおいて締結された「道路交通に関する条約(通称ジュネーブ条約)」に加盟していますが,スリランカにおいては日本で発行された国際運転免許証を所持しているだけでは運転は出来ません。
日本の国際運転免許証をお持ちの方は,あらかじめセイロン自動車協会(Automobile Association of Ceylon)から認証(Recognition Permit)を受けてください。なお,申請には本人が出頭する必要があります。
出典:在スリランカ日本国大使館
私もピンナワラの象の孤児院を訪れた際は、車をチャーターして行きました。
1日目(スリランカ到着日)
夕方着。空港からピンナワラの象の孤児院近くのホテルまで車をチャーターし移動
2日目
ホテルからピンナワラの象の孤児院、その他いくつかの観光スポットをまわりながら、アーユルヴェーダの施設まで車をチャーターし移動
3-6日目
アーユルヴェーダの施設にお籠もり
7日目
アーユルヴェーダの施設から空港まで、お土産買ったり観光したりしつつ、空港まで車をチャーターし移動
車をチャーターして訪れたい場合は、「スリランカ 車 チャーター」などで検索してみましょう。
ピンナワラの象の孤児院でのゾウの見え方・触れ合い方
90頭以上!たくさんのゾウが川で水浴びしている姿は圧巻です
象の孤児院/園から歩いて2~3分ほどの場所に、川が流れています。その川では孤児院で暮らすゾウが水浴びをしています。そのため、時間帯や状況にもよりますが、動物園のような人工的に囲まれた施設ではなく、自然の川の中で多くのゾウが水浴びしている姿をみることができます。
そこでは川の中にゾウ使いさんも一緒に入ってお世話をしている姿も見たり、川のこちらの岸の近くにいるゾウは直近で見たり触れたりすることもできます。
ピンナワラの象の孤児院はスリランカの南・西部に位置しますが、4~6月、10~11月が雨季で、12~3月が乾季です。雨季は川の水量も多く、土砂などが多く含まれ、巻き上がっているため特に茶色に濁りやすいです。私が行ったのは雨季で確かに川は茶色でしたが、汚れているような印象はなかったです。ただただゾウさんがたくさんいて楽しかったです。
触ったり、餌やり体験もできます
タイミングが合うと、孤児院から川に道を移動中のゾウさんにも遭遇できます。ゾウ使いさんに並んで、歩いているゾウさんもとても可愛らしいです。
タイミングが会えば、ゾウに餌をあげることもできます。また、近くで触れ合ったり、一緒に歩いたり、写真を撮ったりすることもできます。餌をあげる時間は決まっているので、HPなどで時間を事前にチェックしておくことをおすすめします。
ゾウを眺めながらレストランでランチもできます
孤児院の施設ではありませんが、孤児院/園から歩いて2~3分ほどの川沿いにはいくつかカフェやレストランがあります。ゾウさんが水浴びをしている時間帯に川沿いの席に座れると、ゾウさんを眺めながらお食事やカフェで一息つくこともできます。
訪れるときに注意したいこと
季節に限らず土や岩の上を歩きます。歩きやすい靴、土などがついてもよい格好で訪れることをおすすめします。
ゾウさんに触れてもよいタイミングや場所がある一方、控えるべきタイミングや場所もあります。ゾウさんにストレスがかからないように、ガイドさんやゾウ使いの方に確認ながら、マナー・ルールを守って楽しみましょう。
さいごに
この記事では、多くのゾウが暮らしているスリランカの観光スポット、ピンナワラの象の孤児院について、施設の概要や行き方を紹介しました。
スリランカ旅行の際は、ぜひゾウたちに会いに行ってみてください。